お知らせ
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お知らせ2026/04/28停電(法定電気設備点検)による診療時間変更のお知らせ
当院の入居しているビル全体が、2026年6月5日、電気事業法第42条に基づく電気設備法定点検のため停電します。そのため6月5日の診療時間が9時30分からとなります。ご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
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お知らせ2026/04/03「目黒駅前メンタルクリニック通信」最新号を発行しました
クリニックのホームページをリニューアルした記念に、「目黒駅前メンタルクリニック通信」の最新号をクリニックで配布を開始いたしました。
最新号を除くバックナンバーは、クリニックのホームページより閲覧できるようにいたしました。
小川耕平先生の最新のコラムが読めるのは「目黒駅前メンタルクリニック通信」だけ!
よろしくお願いします。
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休診日のお知らせ2026/04/03
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休診日のお知らせ2026/04/025月の休診のお知らせ
当院では、2026年5月2日(土)から5月7日(木)まで休診いたします。
なお、2026年4月29日(水・祝)は普段通り、土曜・祝日の時間帯で診察をいたします。
よろしくお願い申し上げます。
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お知らせ2026/04/01ホームページをリニューアルいたしました
平素より当院をご利用いただき、誠にありがとうございます。
このたび、ホームページをリニューアルいたしました。
診療内容や受診の流れについて、より見やすくご確認いただけるようになっております。初めてご来院をご検討の方も、どうぞお気軽にお電話にてお問い合わせください。
▶ WEBからの再診のご予約はこちら今後ともよろしくお願いいたします。
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コラム2026/03/15コラム バックナンバー 2026年4月1日 「寛容さと命名についての考察」
私はなるべく寛容であろうと心がけています。「寛容である」というのは些かスケールの大きな話になりそうですが、取りあえずは日常のコミュニケーションにおいて、まずは寛容であろうと思っています。
例えば、頭痛がするときに、「頭痛が痛い」と言ってしまうことがあるかと思います。痛いのは頭であって、痛くない頭痛というのは存在しません。ですから、私が思わず「頭痛が痛い」と間違った言い方をすると、私の家族や友人は、「頭が痛い、な?」と、高らかに宣言するのです。その時、私はまるでローマカトリックから破門された可哀想なハインリヒ4世で、そして私の間違いを指摘し勝ち誇った笑顔を浮かべる友人は教皇グレゴリウス7世で、私はグレゴリウス7世に跪きながら惨めな気持ちで「頭が痛い、の間違いです」と言い間違いを訂正するのです。(ローマ教会に破門されたハインリヒ4世が、教皇グレゴリウス7世に屈辱的に許しを請うた事件は「カノッサの屈辱」、な?)。誰でもちょっとした言い間違いというか、文法的な間違いに気がつかずに変な日本語をしゃべってしまうことはあるものです。相手に恥を搔かせない方が私には大事だと思うのです。
しかしながら寛容を心がけているつもりの私でも、これだけは寛容ではいられなかったものがあります。それは、主に西日本で展開する調剤薬局の「ファーマシー薬局」という名前でした。「ファーマシー」とは英語で「薬局」の意味です。つまり、「ファーマシー薬局」という文字列には、「薬局・薬局」あるいは「ファーマシー・ファーマシー」みたいな違和感を私は覚えずにはいられませんでした。そんな「発見」をしてからは、私は街で「ファーマシー薬局」を目にする度に心の中がざわつき、頭の中で「ファーマシー・ファーマシー」と勝手に変換され、「このネーミング、どうかしてるぜ」、と思い、そしてブルーハーツの「リンダ・リンダかよ!」あるいは「トレイン・トレインかよ!!」、あるいはダスティン・ホフマン主演の映画「クレイマー・クレイマーかよ!」と心の中で突っ込まなければどうにも落ち着かなくなり、ほかのみんなはどういう気持ちで「ファーマシー薬局」を見ているのだろうかという疑問とやるせない気持ちを抱いて通り過ぎていました。
そんなモヤモヤを抱えて過ごしていたある時、私は、「待てよ」と「ファーマシー薬局」の前で立ち止まりました。ひょっとして、ファーマシー薬局の社長はブルーハーツの「リンダ・リンダ」や「トレイン・トレイン」の歌詞を意識して、ドブネズミみたいに美しくなったかったり、あるいはドブネズミみたいに誰よりも優しく、そして、「弱い者達が夕暮れさらに弱い者を叩く」ような輩が跋扈する社会を変えようという志を薬局の名前に託し、「ファーマシー薬局」つまり「ファーマシー・ファーマシー」と命名し、己の理想とする社会の実現するために奔走しているのかもしれない。そう考えると私の如きが「ファーマシー・ファーマシー」と重複表現に突っ込むのは無粋の極みではないかと、急に恥ずかしくなってきました。是非「ファーマシー薬局」には、これからもブネズミみたいに誰よりも温かく、弱いもの達が夕暮れにさらに弱い者を叩かないような社会の変革を推し進めていくのを今では陰ながら応援しようと思っています。
さて医療機関の名前というのは、皆さんもご存じの通りあまり個性が出にくいものですが、最近では「ファーマシー薬局」以外にもユニークで、一目で名前からその医療機関が何を目指しているのかが明確なネーミングが増えているように思います。
例えば、板橋区には「おうちにかえろう。病院」という病院が実在します。このネーミングの優れた点は、その病院がリハビリや在宅医療を重視していることが一目で分かるところです。個人的に上手なネーミングだな、と思いつつも、私がどうしても気になるのは、「おうちにかえろう。病院」の「。」の部分です。
私を含め多くの凡人はこのネーミングをする際に、「。」を使わずに「おうちにかえろう病院」と命名するのではないかと思います。なぜなら病院名を英語表記をするときや口頭で伝えるときや病院名を文字コードでコンピュータで処理するときに句点「。」が入っていると面倒なことがあるからです。
それから、もし私が「おうちにかえろう。病院」に勤めていて、その病院から電話をかけて病院の名前を伝えるときに、次のようなやり取りを毎回することになるのは想像に難くありません。
私:「もしもし、こちらは『おうちにかえろう。病院』です」
相手:「大内敬老病院?」
私:「『おうちにかえろう。病院』です。滑舌が悪くてすみません・・・」
相手:「失礼しました。『おうちにかえろう病院』様ですね。『おうちにかえろう』の部分は漢字はどのように書きますか」
私:「『おうちにかえろう』はひらがなで、『病院』は漢字です。」
相手:「かしこまりました。『おうちにかえろう』がひらがなで、その後が病院ですね」
私:「すみません、あと、『おうちにかえろう』と『病院』の間に『。(まる)』をつけて、『おうちにかえろう。病院』です」
相手「まる?(○?)というのは?(「おうちにかえろう○病院」?「つのだ☆ひろ」みたいな感じ・・・?)」
私:「句点です」
相手:「くてん??」
私:「句点は、『。』(まる)のことです。モーニング娘。の最後についている『。』ですね」
相手:「ああ、モーニング娘。の『まる(。)』?ああ、『おうちにかえろう。病院』ですね!」
私:「そうです、そうです。モーニング娘。の、『。』」
初めての相手に電話で病院名を伝えるだけで毎回10分はやり取りに時間がかかりそうです。
こんなことを考えると、私はこの名前を付けた人は、「おうちにかえろう」のあとに、相当強い意志と覚悟をもって「。」をつけたのではないかと睨んでいます。
それは、もし私がクリニックの名前を「目黒駅前メンタルクリニックZ」に変更するとした場合に、その命名に私が強い決心を必要とすることから想像ができます。私がクリニックを「目黒駅前メンタルクリニックZ」にするのは、私が「ドラゴンボールZ」が好きで、なんとなく最後に「Z」がつくのが格好いいからです。しかし、多くの人は、私がクリニック名の後ろの「Z」の由来は「ドラゴンボールZ」だと言い張ったとしても、残念ながら多くの人は、私の風体などから私がアイドルの「ももいろクローバーZ」のファンで、それで最後に「Z」をつけたのだと思われるのは火を見るより明らかです。ですから、私がクリニックの名前を「目黒駅前メンタルクリニックZ」に変更する場合には、事実かどうかは別として、私が世間から熱狂的な「ももいろクローバーZ」のファンであるというイメージという十字架を一生背負っていく覚悟をしなければなりません。
また、仮にこの命名の由来が、私が「ドラゴンボールZ」が好きだから「Z」を付けてみた、と理解して貰えたとしても、ではなんで「Z」なのか、「GT」や「超(スーパー)」ではない理由は何か、といったさらに厳しい追及に答える必要があります。そういう突っ込みに対して、語呂が良いからとか、ノリと勢いで、という回答では許されるはずもなく、それはそれで茨の道を歩むことになるわけです。
「ももいろクローバーZ」と同じ論理で、「おうちにかえろう。病院」というネーミングをする際に、「おうちにかえろう」と「病院」の間に「。」を入れた人は、並々ならぬ「モーニング娘。」への愛に従った行動だと私は睨んでいますし、そういう遊び心があって欲しいなあ、とも思いますし、もし「おうちにかえろう、病院」だったら、それはそれで私は困ってしまいます。なぜなら今度は「、」を見て、「藤岡弘、かよ!」と心の中で突っ込まざるを得ないからです。
もし病院名が「おうちにかえろう。病院」ではなくて、「おうちにかえろう、病院」だったら、職員の人は電話で病院名を正しく伝えるために、「、」のところは「俳優の『藤岡弘、』の『、』です」と説明するんだろうなあ、というような余計な心配をしてしまうので、とりあえず「おうちにかえろう。病院」で良かったな、と思いました。
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コラム2026/03/10コラム バックナンバー 2026年2月1日 「運動部と私」
春になり、少し残念に思っているのは、今シーズンも何かとバタバタしていたのでスキーに行けなかったことです。私は運動がからっきしダメなのですが、スキーはとても大好きなのです。まあ、上手とは言えませんが。
運動が苦手な私がスキーをする様になったのは大学が東北地方にあったため、ある意味必須科目のようなものでした。大学の教養課程の体育は、1年次がスキー合宿で2年次がゴルフ合宿という、大学を挙げての力の入れようだったのです。
医学部なのに体育が盛んと驚かれるかもしれませんが、地方の国公立大学の医学部は、ほぼ例外なく運動が盛んです。下手をすると医学部だけの硬式野球部に甲子園出場経験のある学生がいて、全学の体育会系の硬式野球部すらも実力で凌駕することも珍しくありません。
私の大学も当然運動が盛んで、何か特別な事情が無い限りは運動部に入ることが当たり前でした。
私は入学当初、そんな大学生にもなって体育会系の運動部に入る事が当たり前の状況を見て愕然としました。何度も言いますが私は運動が苦手だからです。もちろん、部活に入らないという選択肢もありますが、運動部に入らないと試験の過去問が回ってこなかったり、部活単位で行動をする花見や大学祭という折々の行事では、部活に入っていないと居場所がなく悲しい思いをすることになります。そして、学内で学生同士が名前を呼ぶときには、必ず「サッカー部の○○さん」「水泳部の⚫️⚫️君」と、名前の前にその人が所属する部活を付けて学生同士が相手を識別するのです。つまり、部活に入らなければ、自分が何者であるかを認識されにくいという、まさに自分自身の存在の危機に陥るのです。
私は運動が苦手な陰キャですが、さすがにこれは運動部に入らなければほかの同級生と同じような学生生活は送れないという危機感を持ち、観戦することが好きな野球部に入りました。晴れて私は「野球部の小川君」になりました。もっとも、正確に言うと、同級生にもう1人、野球部に入った野球が上手くてイケメンの小川君がいたので、私は卒業するまで「じゃない方の小川君」でしたけど。
野球部の練習は週4日ありました。練習後には10kmの走り込みがあります。バイトなんかする暇はないし、運動が苦手な私は毎回泣きながら10kmの走り込みをしました。6年間で1度もスタメンに入った事はありません。むしろ、代打で起用されるのも、凡退するのが怖くて試合の時には私を代打で起用しないでくれ、と心の中で祈っていたものです。
でも、そういう環境だったからこそ、私はスキーや、自転車、ゴルフなど、いわゆる生涯スポーツとして推奨されるようなスポーツに触れる機会があって、こうしたスポーツを好きになりました。
その中でもスキーが一番好きです。次の冬のシーズンには、北海道のパウダースノーでスキーを楽しみたいと今から思っています。
ところで、お子さんや知り合いがもし地方の国公立の医学部に進学を希望されていたら、是非このコラムを見せて、医学部は文武両道が求められることを覚悟せよとお伝え下さい。
なお、東京にある医学部では、地方の国公立の医学部ほど運動部に入ることを求められません。きっと都会にはほかにも魅力的なアクティビティがあるからだと思いますし、運動部も、部員の数よりも女子マネージャーの数が多い野球部なんかもあって、しょっぱい学生時代を送った私にはこうした都会の大学の華やかさを羨ましく思ったものでした。
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コラム2026/03/04コラム バックナンバー 2026年1月1日 「ガチ目黒駅」
目黒の良い所は、まあ色々ありますが、目黒の町の良さというのは大人になってからわかる種類の良さだと思います。私が小さかった頃、目黒の町はこんなに便利で奇麗ではなかった記憶があります。当時はまだ今のように地下鉄も通っていませんでした。山手線と、今はない目蒲線という車両が一回り小さくて車両の数も少ないローカルな私鉄があっただけです。もちろん、地下鉄に直接乗り入れてもいません。駅前も今のようなピカピカのビルが建っているわけではありませんでした。ただし駅前のロータリーは今のように広く、目黒駅のロータリーからたくさんのバスが発着する拠点となっていました。しかし、幼心に目黒駅というのは移動する通過点に過ぎず、駅の周りはパチンコ屋さんとスナックがたくさんあるというイメージだけができて、ずっと長い間、そういうイメージを持っていました。
それから月日が流れ、私が大学生の頃になると地下鉄の南北線と三田線が延伸して今のように高層ビルが建ち並び、人の流れの多い町に変貌しました。そんな変化を遂げた町で私は働く事になりました。
目黒駅の近くで働くことになってから、目黒駅の良い所は、なかなかに美味しい飲食店があるということがひとつあげられると思います。確かに、この目黒の町というのは私が幼心に感じていた、妙に駅の周り、というか駅の近くのビルにスナックが密集しており、どことなく敷居が高そうな感じがすることも確かです。私も子供ではないので「スナック」がどういうお店であるのかは理解していますが、よく知らない人とウイスキーの水割りを飲みながらカラオケをするということに価値観を見いだせないため、私はスナックというものに足を踏み入れたことはありません。しかし、そうした一見、入りづらそうなお店が建ち並ぶ中でも、僕くらい目黒駅周辺に精通してきますと非常に良い飲食店がある事がわかってくるのです。
最近、「ガチ中華」なる言葉が流行っていますがご存じですか?いわゆる中華料理屋さんですが、日本人の味覚の好みに何ら忖度せず、日本に暮らす中国の人々の味覚にガチであわせにいくタイプの中華料理屋さんで、大久保や池袋などに多いといわれています。私は、ここ目黒駅周辺は「ガチ・ネパール」のお店が少なくとも4件ほどあることを突き止めました。店員さんは明らかにネパールの人と思われ、店内でお店の人同士が話す言葉も、多分ネパール語です。なぜネパール語だと思ったのかは、少なくとも日本語でも英語でもなく、おそらくスワヒリ語やフランス語でもポルトガル語でもなさそうなので、まあ、取りあえずネパール語と理解するのが無難だろうという極めて安易な発想ですが。
もちろん、店員さんがネパール人で、店内でお店の人同士がネパール語で話しているからといって「ガチ・ネパール」とは言えません。お料理の内容が「ガチ」かどうか、それが重要です。私が目黒駅周辺で「ガチ・ネパール」に目覚める前は、インド・ネパール料理というのは、バターチキンカレーとナン、タンドリーチキンにラッシーくらいしか知りませんでした。インドとネパールの料理の違いすらもよく分かりませんでした。
私の独自の調査の結果、「ガチ・ネパール」の特徴を見分けるには、メニューに「バターチキンカレー、ナン、タンドリーチキン」といった、誰でもぱっと思い浮かぶようなメニュー以外がどのくらい充実しているか、がポイントです。
具体的にどういうメニューがあるかを例を挙げていきます。まずダルバートと呼ばれるネパールの定食は大抵の「ガチ・ネパール」があります。一部、インド寄りの「ガチ・ネパール」あるいは「ガチ・北インド」のお店ではないこともあるようですが。それから、サグ、アチャール、タルカリ、モモ、スクティ、セクワなど、あまり聞いたことが無いメニューが豊富である事が特徴と言えます。
何だかよく分からない単語を羅列して申し訳ありません。一つ一つ解説していきます。まず、「サグ」は、皆さんもおわかりかと思いますが、見た目が緑色で、機動戦士ガンダムに登場したジオン公国の主力量産型モビルスーツのことですので、日本人にはおなじみですね。
アチャールは日本で言うとお漬物みたいな感じで、大根のアチャールなら「ムラコアチャール」、トマトを使えば「トマトアチャール」と言います。
タルカリは野菜などを油とスパイスで炒め煮にしたおかずです。大根とかジャガイモが使われることが多いようです。
最初に出した「ダルバート」という定食は、ご飯と「ダル」と呼ばれる豆の入ったスープ、カレー、そして今書いた「サグ」(青菜の炒め物)、「アチャール」、「タルカリ」がワンプレートに載って供されます。それらをいい感じに混ぜて味変をさせながら食べるのです。美味しい。
ほかの料理も紹介しましょう。「モモ」とは、とてもかわいらしい感じのお名前ですが、これは見た目も味も、小籠包と考えていただければ良いと思います。鶏肉を使う物と、ベジタリアン仕様の物があります。もし、「バフモモ」というのがメニューにあれば、それでもう「ガチ」確定だと思います。バフとは水牛のことだそうです。水牛って食べられるんですね。私は動物園でしか見たことがありませんでした。
スクティは干した羊の肉を使ったスパイシーな炒め物です。セクワは肉の炭火焼きです。スパイスにつけ込んだ羊や鶏、水牛などが使われます。
まあ、ほかにもたくさんあるわけですが、ここに書かれてもいないメニューが豊富であったり、(あまり仏教には詳しくないですが)小乗仏教っぽい感じの曼荼羅を飾っていること(これが信仰のためかインテリアとしてなのかは不明ですが)、それからメニューには明確に、インド料理とネパール料理を別のジャンルとして掲載していることが多いです。食文化としてネパール料理は明らかにインドのスパイスの影響を受けており、私も最初は区別がつかなかったのですが、インド料理とネパール料理は日本料理と中華料理と同じくらい違う物です。カレーっぽいスパイスでもそれぞれ違うのです。
インド料理とネパール料理は明確に違うといいながら、最近、よく見かけるようになった「インネパ」と呼ばれるインド料理とネパール料理を一緒にしたお店もすこし前から急増しています。これは「ガチ・ネパール」とは対極にあるお手軽な「インネパ」料理店ですが、こうしたお店が増えたのは飲食業界が外国の人にとっても参入しやすいこと、それから参入しようとする外国人がビザを取得しやすいという事情があるため、インド料理とネパール料理を特に別々にせず一緒にした業態が存在するのだと思います。これは外国に行ったら、「和食」と謳っておきながら中華料理や韓国料理を一緒に提供している飲食店に近いと思います。また、純然たるネパール料理ネイティブの人や、私のようなネパール料理の愛好者の人口を考えるとネパール料理一本で商売をするのは難しいのかもしれません。すでにインド料理は歴史の長さやインドの人口の多さ、インド料理が旧宗主国のイギリスを始め世界各地で高い知名度を誇ること、インド料理が宗教的な理由などで食べられる物が限られている人向けの食事として定着していることを考えると、「ガチ・ネパール」のお店にインド料理があるのは戦略的には有りなのでしょう。サモサとかバターチキンカレーとかビリヤニとかタンドリーチキンとか、インド料理も美味しいので私は「ガチ・ネパール」のお店にインド料理があってもウェルカムですけどね。
個人的には、「ガチ・ネパール」で私は羊の肉がこんなに美味しいのか、と思い知らされました。これまで私は人生の中で美味しいジンギスカンや、イタリアンやフレンチでも羊の肉のロースト・グリルなどを食べてきましたが、羊の肉は美味しいけれども、やっぱり牛肉の方が好きかな、と思っていました。でも、「ガチ・ネパール」のお店で出される羊はとても美味しく、苦手な人が多いといわれる羊特有の臭みがまったく感じられません。スパイスを上手に使って羊を美味しく料理しているのです。まさしく文化としてのネパール料理と言えましょう。奥が深い。
さて、「ガチ目黒駅」の私が好きなところのひとつは「ガチ・ネパール」のお店がある事です。目黒駅周辺の良さは、五反田ほどごみごみした感じがなく、恵比寿ほど小洒落て高級な感じもせず、背伸びをしない、肩に力も入れない、おだやかな日常の一部として町が存在しているところです。皆さまも是非、目黒駅周辺の探検を楽しんでみてください。
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コラム2026/03/03コラム バックナンバー 2025年9月1日 「クリニック移転と駅前広告」
駅に大きな広告を出しませんか、という営業の時々電話がかかってきます。コロナ禍で電車に乗る人も少ないときには、特別割引しますので、などとその営業の電話の本数も多かったことを記憶しています。
当院も昔は駅に大きな広告を出していましたが、私は駅の広告の出稿を辞めてしまいました。広告の出稿をやめた理由は、例えば、もし自分が一通行人と仮定した場合、私は今日の夕飯は何にしようか、と考えたりしながら目黒駅のホームに立ったりすることもある訳です。そして駅で電車を待っているときに、目の前にある、でかでかと目立つ「とんかつとんき」の看板を見たら、「お、今日はとんかつでも食べよう!」という気持ちにもなろうと思います。
そして別の日に、自分が仕事帰りに目黒駅のホームに立ったときに、目の前にある「目黒駅前メンタルクリニック」の看板を見たとしましょう。その看板を見て「お、メンタルクリニックの看板か。よし、今日はいっちょメンタルクリニックに寄っていくか」なんて、とんきの美味しいとんかつを食べに行くワクワクようなテンションで「目黒駅前メンタルクリニック」という、小太りの精神科医(私がある事件の精神鑑定を行って裁判所で証言したとき、よせばよいのにエゴサーチをしてしまったばっかりに、傍聴していた法廷ウォッチャーが私のことを「小太りの精神科医」とブログに書いているのを見つけて、未だにそのことを根に持っているのです・・・)が待つ精神科のクリニックに行こうという人は皆無だと思うからです。いや、「とんかつとんき」の看板に描かれている豚のイラストを見て、小太りの精神科医のことを思い出して「あ、そうだ。クリニックにそろそろ行かなきゃ」と、うっかり予約を忘れることが防げるという可能性もゼロではないかもしれませんが、私としては患者さんがとんきの看板の豚のイラストを見て私を思い出してクリニックに来ることを思い出してくれたとしても、それは素直に嬉しいどころか大変心外で到底受け入れ難い事実であることは言うまでもありません。
本題に戻りましょう。看板の意味とは、例えば「とんかつとんき」に行くために目黒駅まで来た人にとっては、「とんき」の看板を見て、「とんかつとんき」は目黒駅が最寄りだと確認するための良い目印になります。何しろ「とんき」といえばトンカツの名店で、あちこちにのれん分けをしているので本店の最寄り駅は目黒駅だと示すために駅の広告があった方が良いわけです。しかし当院の場合は、電車で来ようと思った場合に、さすがに看板がなくても目黒駅で降りるはずです。何しろ「目黒駅前メンタルクリニック」です。私の知る限り、目黒駅以外の場所に「目黒駅前」は存在しないと思われるからです。
しかし用心深い私は、以前ネットで見かけた「青海駅」(お台場の方のゆりかもめの駅)に行くところを、字面が似ているので間違って「青梅駅」(多摩方面の立川駅のもっと先)に行ってしまったというネタについても考えてみることにしました。
さすがに「青海駅」と「青梅駅」は字面が似ていても間違えることはないジョークだと思いつつも、駅名に惑わされることは良くあると思うからです。「目黒駅」と駅名が似ている別の駅と間違える事はなかろうか、と考えてみます。例えば福島県にあるJR東日本の「福島駅」と大阪にあるJR西日本の「福島駅」がそれにあたります。
もし、待ち合わせの二人の恋人が、誤って福島県の「福島駅」と大阪の「福島駅」で待っていたとしたら、あら、織り姫と彦星の様で、ロマンチックで素敵じゃない、と一瞬思いましたが、現実的に片方が一方的に間違えていたとしたら、現実的には、そんなとんまで間抜けな相手に対して100年の恋も冷める可能性の方が高そうな気がします。
私が調べたところ、「目黒駅」と全く同じ駅いうのは、目黒駅以外にはどうやらなさそうです。さらに、目黒駅周辺の地名をみますと、目黒本町や下目黒、上目黒などという地名がありますが、駅の名前になっているのは目黒と中目黒だけなので本当に良かったと思います。
目黒駅といえば、この目黒駅しかない、というのは非常に幸運と言えます。「浦和」を例にとって「目黒駅」が如何に運が良く、他人に説明しやすい場所であるかを述べたいと思います。さいたま市の政治経済の中心地、浦和の周辺には、浦和駅のほかに北浦和駅、南浦和駅、東浦和駅、西浦和駅、武蔵浦和駅、中浦和駅と、浦和を冠した駅が7つもある上、走っている路線も、京浜東北線、埼京線、湘南新宿ライン、武蔵野線、高崎線、宇都宮線と6線もあるのです。「○○浦和駅は○○線が停車する駅」という情報も、普段利用している駅の情報しかわからないでしょうから、例えば浦和駅から中浦和駅にどうやって行くのかなんて地元の人にもすぐにはわからないと思います。ちなみに「浦和駅」から「中浦和駅」まで行こうとしたら、直線距離は近いのに電車で行くには乗り換えが必要だってご存じでしたでしょうか。もし浦和にクリニックがあって電話で道案内をしろと言われたら相当難易度が高いはずです。「浦和駅」にいる方に「中浦和駅」までどうやって行くかを電話で説明するには、西村京太郎の鉄道を使ったトリックを駆使できるだけの知識が必要な気がします。
こんな複雑な浦和界隈の鉄道事情は、私は浦和の近辺にはわざと「浦和」という言葉を冠した駅をたくさん配置することによって、浦和に攻め込んでこようとする敵兵に対して、目指す浦和が近い様に感じさせて油断させる、そんな孫子の「迂直の計」のような巧妙な罠が張り巡らされているのではないか、と勘ぐってしまいます。浦和駅から中浦和駅にいくのに乗り換えが必要というのは初見殺しにもほどがあると思いますが、それが埼玉防衛の拠点として多くの埼玉県民の血と汗によって構築されたものであれば、その複雑さも私は甘んじて受け入れますが。
次に思い浮かぶのは、目黒駅を、中目黒駅と勘違いする場合です。しかしながら目黒駅を中目黒駅と間違える場合は、確信犯に決まっています。目黒駅よりもおしゃれで、中目黒や代官山にアクセスしやすいおしゃれなイメージの目黒区の中心地である中目黒駅に魅力を感じているので、意識的・無意識的を問わず目黒駅を中目黒駅と間違えるのです。このような場合は救いようがありません。中目黒にも良いメンタルクリニックがありますので、私には手の施しようがないので中目黒の先生にお願いするほかありません。
あとは単純な思い込みや勘違いです。目黒駅なんだけど、うっかり別のどこかと勘違いする事はよくあることです。
私もずいぶん前に仕事で東京大学の駒場キャンパスに行く機会があったのですが、私は東大は本郷(駅で言うと「本郷三丁目駅」か「東大前駅」)にあるという強い先入観があったため、地下鉄の中で資料を確認しているときに本郷ではなくて駒場の方(「駒場東大前駅」)だと気がつき、ずいぶんと遅刻してしまった記憶があります。幸いにも先輩からメチャクチャ叱られた上、後からかなり多くの仕事上の埋め合わせをする羽目になった程度で事なきを得ましたが。経験者として、東京砂漠のトラフィックには魔物が住んでいるのは間違いがないでしょう。でも、さすがにこれは看板を設置して解決する問題でもありません。
ほかに目黒駅を間違えるパターンですが、目黒という地名の由来から考えてみようと思います。目黒の由来は、目黒不動があるから、です。江戸時代は目黒不動に詣でる参拝客が多かったそうですが、目黒不動のほかにも、当時は五色不動と言って、目白不動、目赤不動、目青不動、目黄不動があったそうです。この五色不動の中で今も地名を駅名まで残しているのは目白だけです。確かに目黒と目白は間違えそうです。でも良く考えてみたら福島県の「福島駅」と大阪「福島駅」を間違えたのならともかく、目白駅から目黒駅まで、山手線で20分程度です。目黒駅を目白駅と間違えたところで大勢に影響はありません。
このような思考実験の結果、私は駅に広告を出さなくても問題ないのではないか、という結論に至った訳ですが、まあおおむね正しい判断ではないかな、と思っています。でも、駅の広告は不要という判断をしたものの、こころの中のどこかで、高速道路を走っていると道路の脇で良く見かける西八王子の歯医者さんの広告みたいに、どーんと顔を出した巨大な看板広告で高速道路沿いをジャックしてみたいような、みたくないような今日この頃です。
あ、クリニックが移転します。ここから直ぐの場所ですが、住所が品川区から目黒区になります。今まで、「目黒駅前なんだけど、住所は品川区なんだよね」という冗談がつかえなくなってしまうのはちょっと寂しいですが。ともあれ、新しいクリニックでも皆さまとお会いできるのを楽しみにしています。
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休診日のお知らせ2026/02/01休診のお知らせ(2026年3月18日(水)〜3月23日(月・祝))
当院では、2026年3月18日(水)から3月23日(月・祝)まで臨時休診とさせていただきます。
ご迷惑をおかけしますがよろしくお願い申し上げます。
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休診日のお知らせ2026/01/012026年2月の臨時休診のお知らせ
当院では、2026年2月21日(土)から2月23日(月・祝)まで臨時休診とさせていただきます。
ご迷惑をおかけしますがよろしくお願い申し上げます。
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コラム2025/12/01コラム バックナンバー 2025年12月1日「リスペクトすることと2024年度小川耕平賞」
私は、この精神科医という仕事がとても好きです。私は自分自身のもつ知識や技術が患者さんの苦痛を取り除いたり、あるいはその結果として患者さんが働くということを、何らかの形で支えることは何よりの喜びです。
もちろん、医者になったばかりの駆け出しの頃の私ですら、自分がこれほどまで今の仕事が大好きになると思ってもいませんでした。むしろ有り体に言えば、以前はもう少し不真面目で感じの悪い医者だったかもしれません。
そんな私がこんなにまで精神医学が好きになったのは、私にはとても運の良い出会いがあったからだと思っています。これまでに何人かの良き師匠に恵まれ、私を医師として信じ頼ってくれた患者さんと出会うことができ、産業医や精神鑑定というような医者として少し特殊な状況や仕事を経験することができたことです。
あまり優秀でも人柄が優れているわけでもない私が改心して精神医学の道に邁進するに至った話は別の機会に譲ることにしますが、私が今までに出会った人たちから学んだ多くの事の中で一番大切なことは、接する全ての人や、その人が所属する集団などに対して「リスペクトすること」だと思っています。今回私は、この「リスペクト」について書こうと思います。
私は漫画やアニメがとても好きです。本当に大好きです。私がそう言うと、それを聞いた割と多くの知人から「ああ、そういう感じがする」とよく言われます。何ならコミケに行ってみたい人から、コミケに参加する方法を聞かれたりもします。残念ながら私はコミケには行ったことがないので教えてあげることはできないのですが。私の風貌や雰囲気は「コミケにしばしば行くタイプの人」という感じに見えているのかもしれません。
私の漫画やアニメの作品、それらを作ることに関わる人たちへのリスペクトが周囲の人にも伝わってしまうほど強いのは、私は小さな時から漫画やアニメを見て育ってきたからなのは間違いないと思います。私は絵心もないしクリエイティブな才能もからっきしな人間なので、こうした漫画やアニメを作る人たちが本当に輝かしく見えます。そんな私は数年前から、とある大きなアニメ制作会社の産業医をしています。
私がこのアニメ制作会社の産業医を依頼されるきっかけとなったのは、この会社の人とお話をしたときに、たまたま私話で、この会社のアニメーション作品に対する熱い思いを語ってリスペクトしているということが担当の方に伝わったから、と聞きました。
アニメーション作品とアニメ制作に携わる方達へのリスペクトを私が医者として具体的に実現させるために、私はその会社でアニメ制作に携わる人たちの健康や仕事について知るだけではなく、仕事の細かな話や業界の事情、現在制作している作品の進行状況や取引先との関係など、関係者からお話を聞いて様々な情報を集めることにしました。なぜなら、今までの産業医の経験から、細部まで調べ、なぜのその会社で働く人が仕事をしながら苦しんでいるのかを知ろうと努力することによって、「どうせ社外の産業医に話したってどうせ理解されないだろう」と相談できずに悩んでいた方でも、この産業医ならひょっとしたら分かってくれるかもしれないという期待を持ってくれるようになった、という事があったからです。時々、関係者とお話をして外部の医者がよくもここまでアニメ産業について調べ上げたなと感心されるのですが、私にとってはそうした情報の収集は実に楽しい作業だったので苦ではありません。勿論それはアニメとアニメ制作に関わる人々へのリスペクトがあってのことです。自分の好きなことをした延長線上だったのですが、リスペクトをもって産業医として期待以上の仕事をして貰えたと言われた時には、医師として冥利に尽きると思いました。
さてアニメに対する私のリスペクトを書きましたが、私は漫画も好きです。そして漫画好きとして、こうして漫画に関するコラムを書く機会があった時に是非やってみたいことがありました。それは、私が勝手に優れた漫画作品を選んで、リスペクトの気持ちを表すべく、この度「小川耕平賞」を創設し、私のこころの中で贈呈することです。サブカルの雰囲気にかぶれていた私は、こんなみうらじゅんみたいなことをずっとやってみたいと憧れていたのです。もちろん、「小川耕平賞」には私のこころの中にだけ存在するだけで、立派な盾も賞金もないのですが・・・。
それでは唐突ですが2024年度の「小川耕平賞」を発表します(ドラムロール)。受賞作は「クジャクのダンス、誰が見た」(講談社:浅見理都)です。ドラマ化されたからご存じの方も多いかもしれません。でも、ぶっちゃけ、ドラマよりも原作の漫画の方が圧倒的に面白いです。いや、テレビドラマを低く見ているのではありません、念のため。漫画原作の完成度が圧倒的なのです。本格的なミステリーとしての面白さもさることながら、登場人物の全ての深みのある描写で書かれるドラマは、人間が信念をかけて戦うことの尊さを感じさせ涙せずにはいられません。漫画は全7巻で、すでに完結しています。たったの7巻を読み通すだけでしばらくは幸せな気分になれます。重たいテーマですが。今からワンピースやキングダムを1巻から読み始めるよりも余っ程気楽に読み始められ、ぐいぐい引き込まれますが、重たいテーマにしては読後感も爽やかです。超おすすめ。
ちなみに2025年度の「小川耕平賞」の候補作もすでにノミネート済みです。モーニングで連載中のあの作品など、ものすごい作品ばかりです。乞うご期待。
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コラム2025/04/01コラム バックナンバー 2025年4月1日 「桜の咲く頃に目黒川を思う」
今年も桜が満開になりました。ここ、目黒と言えば桜の名所として有名です。職場が目黒駅の近くにある私も、毎年この季節になると目黒川沿いの桜のことを良く聞かれます。
ところが、世間一般でイメージされる「目黒川の桜並木」とは専ら中目黒周辺のエリアで、中目黒あたりのおしゃれなお店などとともに賑わう様子がニュースでもよく見かけます。ですので、私の職場は中目黒ではなくて、住所は品川区の目黒駅の近く、と申し訳ない気持ちで小声で説明すると、中目黒あたりをイメージされていた方からはがっかりされることがよくあります。もちろん、クリニックからでも10分も歩けば五反田にほど近い目黒川にでることができ、見事な桜を楽しむことができるのですが。
私は目黒駅という駅のことを、つくづく不憫な駅だなあと、折に触れて同情するような気持ちで利用しています。「目黒」と名が付くのに品川区にあるし、目黒駅があるにも関わらず目黒という土地の中心部は中目黒だし、おしゃれさでは隣の恵比寿や中目黒には敵わないし、電車も4路線通っているのに新宿湘南ラインは目黒駅を通過するし・・・。だけれども、私は目黒駅にとても強い愛着を感じています。
さて、そんな目黒を愛する私としては、この時期の目黒川の桜を楽しむのであれば、混み合う中目黒からではなく、地味な目黒駅から目黒川まで歩いて、そこから中目黒方面に向かって鑑賞する方が移動もしやすく見やすくておすすめです。
皆さまが楽しい花見を堪能できますように。
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